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脆弱な燃料プール

11月22日未明福島沖を震源とするM7.4の地震が発生。
福島県内で最大震度5弱を記録。

この地震で東電福島第二原発3号機の使用済み燃料プール(以下燃料
プールまたはプール)の冷却が1時間半に渡って停止した。
東電はプールに併設されているタンクの水位計が、揺れに伴う水位変化を
「水位低下」と判断したためと説明。
午前6時10分水位低下の警報が出て、冷却用の循環ポンプが自動停止。
東電は漏れなど異常がないことを確認し、7時47分にポンプを再起動させ
冷却を開始したと発表。
1時間半の冷却停止で燃料プールの水温は28.7度Cから29.5度Cへと
1度C弱上昇し、運転管理制限限度の65度Cまでは7日間の余裕があり、
問題なかったとした。

以下はたんぽぽ舎のメルマガの一部を転載。


1.使用済み燃料プールとは

核燃料は永久に使い続けることはできず、一定期間燃焼させると新燃料
と交換しなくてはなりません。そのため稼働すると使用済み燃料が溜まっ
ていきます。
使用済み燃料は交換直後は高放射線、高発熱量で移動させることができ
ませんから、原発内にある水を張った貯蔵プール(使用済み核燃料プー
ル)で3~5年保管・冷却されます。

こうして空冷で輸送できる状態になった使用済み燃料は、現在の国の方
針では再処理工場に輸送され全量再処理されることになっています。
 しかし2兆2千億円注ぎ込んでも再処理工場稼働の目途は立たず、再処
理工場が実質的に搬入先になっていたので、行き場を失った使用済み燃料
は各原発サイトのプールに留め置かれています。

燃料プールの設置場所は沸騰水型原発(BWR)と加圧水型原発(PW
R)では異なります。どちらにしても使用済み燃料は極めて高い放射線を
出していて、水で遮蔽する必要があり、燃料交換は常に水中で行います。
水中から燃料を出したら作業員が即死します。


○沸騰水型原発の燃料プール
燃料プールは原子炉上部にあり、原子炉と水路で繋がっていて、普段は
仕切りで区切られています。燃料交換時は格納・圧力容器の上蓋を開け、
水を満たし、プールとの仕切りをはずします。

○加圧水型原発の燃料プール
燃料プールは原子炉建屋の隣にあり、格納容器内のピットとは小さな
トンネルで繋がっていて、トンネルを使って燃料の出し入れをします。
加圧水型原発では燃料を立てたまま移動できる大穴を格納容器に開けら
れないので、燃料交換作業は複雑になり、長くかかり、トラブルも多くな
ります。
事故時に原子炉からプールへの燃料の迅速な移送は困難です。


2.原子炉本体に比べ脆弱な燃料プール

緊急事態対策が極端に不十分なプールは、原子炉本体(圧力容器)より
格段に脆弱です。プールは冷却水喪失→メルトダウンの危険性が高いこと
は福島事故の際、4号機のプールから冷却水が漏れ、メルトダウンの危機
になったことで明らかです。

原子炉本体での炉心溶融などの破滅的な事態の発生防止は中心的な課題
になっていますが、使用済み燃料プールに起因する重大事態の可能性はあ
まり関心が払われていません。

原子炉は炉心溶融を防ぐために、冷却システム、電源供給システム、
ポンプなどにバックアップシステムを備えていますが、燃料プールにはそ
れらのシステムがありません。
原子炉圧力容器は高温、高圧にも耐える鋼鉄の閉じ込め容器ですが、
プールは蓋がなく、上部が開放されていて、閉じ込め効果がありません。
  (下)に続く


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コメント 1

taro-u

使用済み燃料プールは一時的な保管を念頭に設計されているので記事のような造りになっているのでしょうが問題は使用済み燃料の搬出・保管の場所が日本のどこにも無いにも関わらず平気で発電している電力会社。
死なばもろとも集団「原子力村」の村民の無責任さがすばらしい。
by taro-u (2016-12-23 19:22) 

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